夢違(ゆめたがえ)ても

こんにちは。ふきのおいしい季節ですね。ナタリアです。


さて先日、リア友と奈良に行って来ました。
楽しかったです。が、文中に若干ビロウな話を書くので、お食事中の方とかはやめといたほうが無難かもよ!










朝、リア友と高速バスに乗るために待ち合わせ。場所はここ!

ついでに後ろもご覧あれ。あ、名前は見づらいだろうけどNANACHANだよ!背番号は77!さすがだよね!

ってことで、友人と合流。するといきなり
「朝吐いちゃってさあ全然食欲無いんだわ。体は元気なんだけど」と言われる。色々若干不安になりつつバスへ。そして出発。


しばらくは良かったんだけど、乗ってから30分くらいして、ワタクシのお腹がピーヒャララと祭囃子を高らかに鳴らし始める。
・・・やばす。
これはマジやばい・・・。
昨日あたりからゆるかったから今日もお手洗いは家でしっかり行ったのにいいいいいい・・・・。
と内心祭囃子と格闘しながらも、表面上は平気で普通の会話を友人とする大人なワタクシ。ほほほー祭囃子になんて負けないわ!だってここで負けたらワタクシ数少ないリア友を失ってしまうことになってしまう。GERIで!
いやああああああああああそんなのいやあああああああああああ。ちょっと前に男性がUNKOを漏らしたこと書いてはてブで人気エントリになっていたけれど、あれは、現場には一人だったわけでしょ。少なくとも。だけど、ワタクシなんて、すぐ横に友人が座っているのよ!しかもここはバスの中という密室だ!
ねえどうする?こんな天気のいい日にワタクシの人権的死亡日確定ですか?!しかもその原因がGERIだなんて!!ねえちょっとトイレ休憩はまだですかトイレ休憩はまだですかトイレ休憩はまだですかトイレ休憩はまだですか・・・
と、太ももの裏が汗でぐっしょり湿り頭の中がトイレ休憩はまだですかという呪文ではちきれそうになったころ、通路挟んだ席に座っていたおばさんがボソリと
「これトイレ車内にあるんだねー」
と、その隣のおばさんに話しかけてる。
な に い っ・・・!
ちょっと、早く言ってよ!それを早くなぜもっと早く言ってくれなかったの!運転手さんだって注意事項的なものの中でそのアナウンスしてなかったし・・・・!
でもそんなことは今となってはどうでもいい。ワタクシは福音の余韻も冷めないうちにすかさず涼しい顔で友人に
「あ、お手洗い行ってくるね〜」
と、さらりとバスの後部にあるお手洗いに。



助 か っ た ・・・!
良かった。良かったよお母さあ〜ん。ワタシ友達の前でもらさずにすんだよ〜!祭囃子と約30分の格闘・・・死亡寸前だったぜ。ああおばさん本当にありがとう。どこの誰とも知らないお方ですが、あなたはリアルにワタクシの命の恩人でございます!!
その後、結構な渋滞の中、リア友と「今年は遷都1300年だから奈良に行く人多いのかもね〜ってうちらもじゃんアハハー」なんてな話をしながら着々と奈良に近づいていた頃、何の話からか「昔『写るんです』ってあったよね〜」なんて話していたら。リア友、「実はさぁ・・・」ま、まさか・・・。
そう。リア友がワタシの目の前に出したものは、何を隠そうその「写るんです」であった。いや正確に言えばコダックのスナップキッズだが。

いまどきのお嬢さんたちは知らないお方もいらっしゃるのでは?いや今でも普通に売ってるのは知ってたけど、まさか、まさか自分の友人が2010年にそれを持ってくるとは・・・!理由を聞いてみると、先日デジカメが旅先で壊れ、急遽買ったものがまだ余っている→奈良でもこれ使っちゃえ!ということだったらしい。さすが俺のリア友だけあるな。やることが伊達じゃないぜ。
そうこう言っているうちに、奈良市内に入り、奈良公園の前へ。
いたよー!鹿いたいたー!あっちにも鹿。こっちにも鹿。どっちにも鹿。とにかく鹿。鹿!鹿!鹿!スガ シカオもびっくりってなくらいの鹿!
が、ワタシたちはJR奈良駅で降りる予定だったので、鹿とはバスの窓越しの対面だけでお別れ。そしてJR奈良駅に到着。
「は〜着いたね〜」なんて暢気に話していた途端、リア友が
「バスの中にかばん忘れた!」
といきなり叫びだす。
マ ジ デ カ ?
どうも二つ持っていたかばんの一つを忘れたらしい。おいおいおいおいおいおい。リア友よ!うっかりさんにも程があるだろう!でも、そんな事言っている暇などないのだ!早く、早くバスを追いかけなければ!
「待って〜ぇえ!」と、先ほど降りたバスを追いかける女二人。おいおいどんだけ珍道中だよ!しかし無情にもバスは視界から消えてしまい。仕方がないので近くにいた奈良のバス会社の人に聞いてみると、すぐ近くの車庫に停まっているとのこと。うわ〜ん。助かった〜。
そして、教えてもらった道順の通りに行くとバスの車庫を発見。
「あの〜かばん忘れたんですけど〜」と運転手さんに聞くいい大人。運転手さんが探してくれて、かばんはあっさりありました。よかったよかった!
「ごめんね〜ワタシどんだけドジなんだろう・・・」落ち込む友人。いいよ。お互い様だよ。ワタシだってさっきまでGERIと格闘してたし、とはさすがに口に出せなかったけどね!
観光地への近道があるかどうか聞くために観光案内所へ。そこで教えてくれたお姉さんを見た途端ワタシは
「戸川 純だ!もしくは松本小雪!」

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と思ったの。だって、テクノカットっつーかカリアゲだったんだもの!それも80年代風の!だから、その案内所を出た後、リア友に「あの人テクノカットだったね」と言ったら「春日?」と返された。ああ、そうだよね。リア友はカツン年代のお嬢さんだった。ユーは戸川 純とかましてや松本小雪なんて知らないよね。いいよ知らなくて。テクノカットといえば春日だよね。うんうん。
そんなジェネレーションンギャップもまた一興というわけで、一路JRに乗って法隆寺へ。
で、その名も法隆寺駅についてバスへ。が、友人は先に中宮寺へ行きたいといっていたので、「中宮寺前」で降りることに。
が、降りたはいいものの、寺らしきものが全くない。
「ねえ?本当にこ、こ?」
と不安になる二人。仕方がないので人に道を聞き、その通りに歩く二人。
が、一向に着かない。
10分くらい経ったとは思う。着かない。でも、教えてもらった道ここしかないし・・・という感じで歩いていたら、ようやく着いた。
が、閉まってる。
「ねえ?もしかして日曜休みじゃないの・・・」
と不安になるワタシ。下調べをしてきたリア友(つまりワタシは下調べをリア友に全面的に任せていたわけです(汗))は「そんなことないはず」と言い、確かめるために電話してみることに。すると、ワタシたちのいる所はどうも裏口らしく、表まで回ってほしい、と言われる。また歩くのか。まあいいけど・・・。
そして、ようやく着いた。
「え?ここ『法隆寺』って書いてあるけど・・・?」
実はそのとき分かったのだけど、中宮寺法隆寺と地続きで、言ってみれば姉妹店的関係にある寺らしい。
で、思い出した俺たち二人「ねえ?バスの運転手ワタシ達が中宮寺前で降りるとき、怪訝な顔しなかった?」「きっと明らかに観光客なのにどうしてこんな何も無いところで降りるのかな、って思ったんじゃない?」「だって中宮寺前の次法隆寺だったよ」「そしたら言ってくればいいじゃん!」「つうか中宮寺前っつーけど「前」でも何でもねえし」「駄目だな」「使えねえ」と、自分たちの下調べの浅さ(ワタシなんて調べても無いし)を棚に上げバスの運転手を罵る罵る。だってさあ、結局バス一駅分歩いたんだもの。ウォーキングしちゃったよ。
というわけで「先、法隆寺行こうか」と法隆寺を先に行くことに。
法隆寺に入って、さっそく誕生日別のおみくじを引く。おみくじは「性格」と「運勢」と2枚に分かれて書いてある。二人で、「ねえ?どんなだった?」とか話しているうちに「ねえ?なんか運勢似てない」と運勢の文章が似ていることに気づく。そして照らし合わせてみると、なんと同じ文章!おいおいおいおいおいおい!ちょっと!ワタシと友人全然違う誕生日なんだけど。二人で「これもしかして運勢3パターンくらいしかないんじゃないの〜?」と訝しがる。頼むよ〜。世界遺産だろ〜。もう少し頑張ろうよ〜。
で、やっと五重塔のお目見えですよ!


逆光だったから、写り悪いなあ。当日はとってもいい天気でこんなじゃなかったのに。
色々見ていたら、ガイドのおじさんにナンパ(笑)され、法隆寺の成り立ちを聞くことに。が、おじさん結構法隆寺に対して毒を吐く吐く(笑)。どうもおじさんの歴史観法隆寺側の歴史観と違いがあるもよう。さすが斑鳩町の人、ただ寺の説明を鵜呑みになんかしないんだね。色々面白かった。
そして、法隆寺は色々見るところがあったんだけど、写真が少ないのは、逆光で写りが悪かったせいと写真撮影禁止のところが多かったからです。
夢殿も見たよ。夢殿といえば聖徳太子じゃない。太子っつーか厩戸皇子ですよね。そう、やっぱこれでしょ!

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正直、実際の夢殿は全然漫画を連想させなかったけどね。当たり前か。
あ、ワタシ達が行った時はたまたま夢殿が開いていた時期で、ラッキーだったみたい。春と秋の一定の時期しか開かないんだって。へえ〜。
その後も、法隆寺は見るところが沢山あって、色々見ていたらあっという間に二時間くらい経ったのかな。時間は二時近くになってて。ワタクシ、お腹がすいてきてしまい。でも、リア友は全然平気な顔してるの。聞いてみると「ワタシ今日胃の調子悪いから全然お腹すかないんだ〜」って、うおおおおおおおおおおおおおおおおおおい!!!!がっでーーーーーーーーーーむ!俺、ぺこぺこだよ!なので「あ、ここ『食堂』って書いてあるじゃん。ちょっと食べていこうよ」と必死で促す俺。リア友も「ああいいよ〜」なんちて返事してくれたから、そこに行ったさ。行ったら看板には
「食堂−【国宝】」
って書いてある。
え?
国宝って?
すると、リア友が「あ、これ、じきどう、って書いてある」。確かに看板には「食堂」の下にローマ字で「JIKIDO」と書いてある。家に帰って母親にこの話をしたら「ああそれお坊さんがお食事するところじゃないの?」と笑われたわ。はは、教養無くてすんません。
というわけで、食事がまた遠のいたよ。お腹すいた。しかも、ワタシ、このとき、朝から飴(のどが痛かったのでバスの中でずっと舐めてた)と、ビスコ(コンビニで売ってるちっちゃいやつ)しか食べてない状態だったの!うわあああああん!
もう、いい加減ご飯が食べたいご飯ご飯と頭がいっぱいになっているところにリア友の
中宮寺行こうよ!」
・・・。
いいよ。行きますよ。ここまで来たんだ。
というわけで、中宮寺へ。
実は、リア友はここが今日の本命だったらしい。なんでも、ここにある菩薩半跏(ぼさつはんか)像を中学校の歴史の資料で見て以来、ずっと本物を見たかったんだって。へー。
中宮寺は山吹に囲まれたとってもかわいらしいこじんまりしたお寺でした。山吹が見ごろの時期に行ったので、とても綺麗だった。

で、いざ、菩薩半跏(ぼさつはんか)像の場所へ。ここは、座敷になっているので、靴を脱いで、像の前で説明を聞く。
友人が見たがっていた世界三大アルカイックスマイルの一つ(と言われてるらしい)を見るため、いざ、前へ。
が、像は奥まっていて、肝心の顔が微妙に見にくい。
説明を聞き終わった後、友人にどうだった、と聞いてみると「見にくかったなあ。写真みたいには見えなかった」とちょっとがっかりした様子。今回、ここに限らず法隆寺は寺の内部にある像が多くて、ライブ感があまり感じられなかったのが残念だったなあ。仏像とか資料は沢山あるんだけどねえ。
そして、全部見終わったときには、3時近くになっていました。
ワタシは、お腹が、お腹がすき切っていました。
普通、あれだけの有名なお寺だと、周辺に食べ物関係が山のようにあると思うじゃない。が、法隆寺は全くない。路面店的なものが本当にない。寺の中どころか周辺にも全くない。
寺から5分くらい歩いたところで、ようやっとご飯を食べるところを見つけました。
はあ、、、長かった。
今日始めてのご飯だよ。
で、帰りは行きとは違うルートのほうが近いと教えられたので、バスに乗って、「筒井駅」というバス停で降りることに。
が、降りてみたけど、駅が無い。
行きも「中宮寺前」とあったけど、全然「前」じゃなかったし、帰りも「駅」とバス停に付いているのに、どうして駅が視界の範囲内に見えないかな・・・。
仕方が無いので、また人に教えてもらい駅に行くことに。ちょっとお、駅まで全然距離あるんだけど。ねえ?どういうこと?
その時に友人と話した結果は「奈良の人は、感覚が大らかで、目の前だけを「前」と定義するんじゃなくて、周辺くらいまで「前」って定義じゃないの?」ということになりました。ねえ?そうなの?奈良の人?教えて奈良の人!
で、奈良駅に着いたのは結局6時くらいでした。バスの出発が6時40分なので、奈良公園に行って、鹿を見ようということに。奈良に来て鹿見ないなんてねえ、なんていいながら話しながら奈良公園へ。が。
鹿 が い な い
朝、あっちにもこっちにもそっちにもいた鹿が、人っ子一人もとい鹿っ子一匹いない!
呆然とする友人と俺。
あとから分かったんだけど、奈良公園って17時までなのね・・・。そうか。鹿も定時になったから家に直帰したというわけですね・・・。
ということで、結局鹿には朝窓越しにあっただけ。あああ、そんなことなら朝ちょっと大回りになっても奈良公園で降りればよかった。まあ、また、今度来よう。
で、鹿の代わりに、おみやげには、これを買いました!やっぱ今奈良と言えばこれでしょ!

せんとくんが、しわとしわを合わせて、しあわせ〜。お後がよろしいようで。合掌。