たぶんどこにでもよくあったそんなこと

高校のとき、ギター*1を弾いている女の子は、ワタシにとって遠い存在でした。
ケースに入れたギターを、軽々というにはちょっと重そうに抱えながら電車に乗って高校に通う彼女たちを、同じセーラー服を着ながら、でも違う世界に住んでいるような人たちのような、そんな目でワタシは見ていました。
同級生の女の子たちよりも、バンドを組んでいる先輩と話があっちゃうような彼女たちは、ワタシにとってすごく眩しくて羨ましくて。だけど、きっと自分とは違うんだなあ、と、特に友達になるわけでもなく。その子たちの演奏はちっとも上手くなくて、全然下手っぴだったけど、でも、その姿はちっとも惨めじゃなくてとってもキラキラしていたの。
この彼女の演奏を見ていると、そんな女の子たちの姿をちょっとだけ思い出したりして。
そいえば、バンデジで一番泣きそうになったのは、ミハルがバンドハウスで歌っているところだった、というのは、ここだけの話。だって、ああいう女の子、バンドブームの頃には結構いたんだぜ。デビューとか大げさな話とは無縁だったけど、バンドやってた女子は多かったから。映画の内容的には蛇足かもだけど、バンドブームを描くっつー意味では妙にリアルだったのよ。ワタシには。それまでのお話はどことなくファンタジーだったのに、あのシーンで急にリアルな感覚にとらわれてしまい。それまで涙なんかこれっぽっちも出そうに無かったのに、あれを見たとたん胸がグウッっと詰まっちゃってね・・・。そんな自分に自分でもびっくりしたわ。ここかよって・・・。今、ギターケース抱えた女子って、見たこと無いけど、バンドとかやらないのかな、いまどきの女子高生は?
あら、ちょこっと話すつもりが、長くなっちゃった。ちなみに、この彼女は、This is itに出て、マイケルの横で一番目立っていた、あの彼女です。

*1:ベースでも可だけど(笑)比喩としてね